取引士の登録の欠格事由とは? 宅建業免許の欠格事由との違いは?

2019年6月10日

以前宅建業者の免許の欠格事由について勉強しました。今回は宅建士の登録の欠格事由について勉強します。
宅建業の免許とかぶるところがかなりありますので、気楽にさらっとおぼえちゃいましょう。

まずは宅建業者の免許の欠格事由とかぶるところから。

成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ない者

→該当しなくなった時から直ちに免許を受けることが出来ます。
(成年被後見人・被保佐人:その審判が取り消されれば直ちに、破産者:復権を得れば直ちに)

一定の刑罰に処せられたもの

・禁固以上の刑
・宅建業法違反により罰金の刑
・暴力的な犯罪、背任罪により罰金の刑

に処せられた者で、刑の執行が終わった日から5年を経過しない者

刑に執行猶予がついた場合の扱いも宅建業者の免許の欠格事由と同じです。執行猶予期間中は免許を受けることが出来ませんが、執行猶予期間が満了すれば直ちに免許を受けられます。

暴力団員等

・暴力団員
・暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者

は、免許を受けることが出来ません。

ここまで、宅建業者の免許の欠格事由とかぶる部分でした。
ここから、宅建業者の免許の欠格事由とかぶらない部分の紹介です。

一定の理由で免許取り消し処分を受けたもの

・不正の手段により免許を取得した
・情状が特に重い不正不当行為を行なった
・業務停止処分に違反した
上記の理由で免許取り消し処分を受けた者で、免許取り消しの日から5年を経過しない者は、免許を受けることが出来ません。

また、免許が取り消されそうになった時に「かけこみ廃業」をしてもNGです。
・(上記の一定の理由で)免許取消処分に係る聴聞公示があった日以降、処分の日(または処分しないことを決定した日)までの間に、廃業等の届け出があった場合、その届出の日から5年間免許を受けることが出来ません。
・また、かけこみ廃業をした宅建業者が法人の場合は、その役員もその届出の日から5年間免許を受けることが出来ません。

さらに法人の場合、
・免許取り消しに係る聴聞公示の日前60日以内にその法人の役員であった者は、その取り消しの日から5年間免許を受けることが出来ません。
悪いことした人が、免許取り消しになる直前に逃げるのを防止しているわけです。

一定の理由で登録削除処分を受けた者

取引士に対する監督処分は3種類あり、重いものから

登録削除処分>事務禁止処分>指示処分

となります。

このうち登録削除処分を受けたら、もちろんもう一度登録しなければ宅建士になれません(試験に合格した者ではなく、取引士証を受けた者のことを取引士と呼びます)。

そして下記の理由で登録削除処分を受けた者は、登録削除処分の日から5年を経過するまで免許を受けられません。

①不正の手段で登録を受けた
②不正の手段で取引士証の交付を受けた
③事務禁止処分に該当し、情状が特に重い
④事務禁止処分に違反した
⑤取引士ではない者が取引士としての事務を行い、情状が特に重い

注意が必要なのは、登録削除処分を受けたら全員が5年間免許を受けられないわけではない、というところです。上記以外の理由で登録削除された場合は5年の経過を待つ必要はありません。

事務禁止処分中に自らの申請で登録が削除された者

かけこみ廃業とほとんど同じ話です。

事務禁止処分は取引士に対する監督処分3つのうち2番目に重い処分で、これを受けた宅建士は取引士でなければできない仕事を禁止されます。

取引士でなければできない仕事、何だったかおぼえていらっしゃいますでしょうか。

①重要事項の説明
②35号書面(重要事項説明書)への記名押印
③37号書面(契約書)への記名押印

でしたね。最長1年間という期間でこれら3つの事務が禁じられるのが事務禁止処分です。

この事務禁止処分を受けた宅建士が、その期間中に自分で申請して取引士の登録を削除したとしても、事務禁止処分期間の間は再登録できないということです。

成人と同一の行為能力を有しない未成年者

成人と同じ扱いを受ける未成年者は、

・婚姻した未成年者
・法定代理人から営業の許可を受けた未成年者

でした。

宅建業免許の場合はこれら以外の未成年者でも法定代理人が欠格事由に該当していなければ免許を受けられました。
しかし、取引士の登録は法定代理人が欠格事由に該当するかどうかに関係なく受けることが出来ません。

以上、長くなりましたが取引士の登録の欠格事由についてでした。